皆さんこんにちは。
今回は長崎県島原市にある、島原名物「かんざらし」。その元祖と言われるお店「銀水」をご紹介します。
かんざらしとは
かんざらしは白玉粉で作った団子を島原の湧水で冷やし、はちみつ、砂糖等で作った特性の蜜をかけた島原の伝統的な甘味です。
名前の由来は、原料のもち米を大寒の日に晒すことから「かん(寒)ざらし」と呼ばれています。
銀水はかんざらしの元祖!
今回紹介する「銀水」さんはそんなかんざらしの元祖と呼ばれているお店で、大正4年に開店しました。
一度は閉店したものの、残されていた当時の建物のまま同じ立地で2016年に復活。
かんざらしのレシピは門外不出の秘伝だったため、地域の方々に味の聞き込みをしたり、
店内に残っていた原材料の空き袋から当時の仕入先を探して当時の味を再現したそうです。
なんという努力…銀水のかんざらしがいかに愛されていたかが分かります。
そんな銀水は、浜の川湧水という湧水ポイントの隣にあります。
共同の洗い場があり、それぞれ決められた場所で食品や食器、洗濯などができるそうで、地域の人々の生活に溶け込んでいるそうです。
こういった洗い場を見るのは初めてだったので、びっくりするとともに根付いた歴史や風土の違いに触れられてとても新鮮な気持ちになれました。
お店の中に入ると当時の面影を感じさせる良い雰囲気が広がっていて、ここだけ時間が巻き戻ったかのような錯覚を受けます。
こちらのお店はNHKのドラマのロケ地としても利用されたみたいです。
メニューを見ると、ありました!
頼むのはもちろんかんざらし。それにしても、日本家屋というのはどうしてこうも心を落ち着かせてくれるのでしょうか。
ゆっくりと一息つきながら畳の匂いを感じて佇んでいるだけで癒されます。
そうして銀水さんの醸し出す佇まいに浸っていると、あっという間にかんざらしが到着。
黄金色の蜜の中にたっぷりと沈んだ白玉、見てるだけでなんか嬉しくなってきます。
プルプル食感の団子に島原の湧水を使った絶妙な甘さの蜜が合わさり、最高に美味しい。
白玉をスプーンですくって口に運ぶ。このとても幸せなルーティン。
蜜だけを飲んでみたりするのもまた楽しいんですよね。蜜が甘すぎる場合はお冷の氷を入れて調節することもできるそうです。
このシンプルな甘味がここまで美味しくなれるのも島原の湧水のおかげなのでしょう。
大満足で完食、ごちそうさまでした。
まとめ
一度途切れたものを再度復活させるというのは簡単なことではありません。
銀水さんのかんざらしをいただく事で、この地で暮らす人々の生活や思いを大いに感じることができ、昔の人が残したものを守るということがいかに大切であるかを痛感しました。
皆さんも銀水さんに足を運び、その歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。