突然ですが私はサイクリングが好きです。
どれくらい好きかというと、大学生のとき、島根県の出雲で行われる一年に一度日本の神様が一堂に会し縁結びを行うといわれる神在祭に行きたいなーと思ってふとした弾みで千葉から鳥取まで自転車で800km以上走っちゃうくらい好きです。
本当は出雲大社まで自転車で行きたかったのですが、間に合うか怪しくなったので鳥取から電車に乗ってしまいました……悔しい。
そんな私がこれからサイクリングを始めてみたいとお思いの皆々様にスポーツ自転車の種類についてまとめました。
ロードバイク
スポーツ自転車と言われて皆様が思い浮かべる自転車がこれかと思います。
このロードバイクですが、やはり特筆すべきは速さ! 速い! 速いです!! さすがスピードを追い求めた車種といったところでしょうか。
レースに使われている自転車だけあって、平坦な道で時速30~40km出すことができます。
スゴイ。人間の力でも車と競争ができてしまいます。
車体の特徴として細いタイヤにハンドルが下にクリンと曲がったドロップハンドルが挙げられます。ドロップハンドルの握り方によって坂道や平坦な道での走り方を変えることができ、それによって体への疲労感を減らすことができるんです。
自分が体験したことがないスピードで走ってみたいという方にはうってつけの自転車です。
ロードバイクのデメリットですが、速さに特化した自転車なので大量の荷物を積み込んで旅行に出かけるといった用途に使うには少々厳しいところがあります。
尖った性能のため、なかなか速さ以外のカスタムに目を向けようとすると難しいようです。
ロードバイクはこんな方におすすめです。
・とにかく速く走りたい
・悪路を走りたくはない
・自転車の速さの限界に挑戦したい。
シクロクロス
シクロクロスとは、ロードバイクに似た車体構造を持ち、それでいてロードバイクを少し頑丈な造りにしたスポーツ自転車です。
もともとシクロクロスは、もともとレースに参加する人々が練習のため舗装されていない道路をロードバイクで走っていたものが正式な競技になったのが由来とされ、その競技に合わせて不整地もなるべく速く走ることができるシクロクロスと呼ばれる専用の自転車が作られました。
車体の特徴はロードバイクに比べて頑丈に作られており、タイヤは太くなっています。これにより速さを追求しながら、ロードバイクでは難しい少しのダートでも問題なく走ることが可能になっています。ドロップハンドルはそのままなので走行中に姿勢を変えることもできます。
ロードバイクタイプの自転車で通勤通学、ちょっとした買い物といった日常での使い方ができるというのが大きな利点です。
また、荷物を積み込んで長期間の旅行といった用途にも耐えうる頑丈性を持っているので、一台で色々なことをしたいという方におすすめの自転車です。
シクロクロスのデメリットですが、日本で取り扱っている種類がロードバイクやマウンテンバイク、クロスバイクに比べて少ない点が挙げられます。シクロクロスという競技自体がマイナーなためなのかもしれません。
また、後述する似たような車種であるクロスバイクと比べると、価格が高いのも痛いところです。
シクロクロスはこんな方におすすめです
・利便性があり、かつ速さも求めたいという人
・いずれは長距離の旅行にも行ってみたいという人
・いいとこ取りが好きな人
マウンテンバイク
マウンテンバイクは、ダート走行、主に悪路を走ることを目的とした自転車です。自転車の前部にはサスペンションという振動を吸収してくれる装置があり、砂利道などでも体に振動が響きにくくなっています。子供のころ、マウンテンバイクを買ってもらったという方は多いのではないでしょうか。
そして、ダート走行に重きを置いているため、車体が丈夫に作られており、舗装された道ばかりではない世界一周の旅などに使われることも多いそうです。
また、世界の国では、マウンテンバイクのタイヤ規格が一般的なのだそうで、消耗しやすいタイヤを補充しやすいという点でも優れています。
マウンテンバイクのデメリットですが、日本に関して言えば道路は舗装されている箇所が多く、丈夫に作られているが故に多少重くなってしまうので、速さを求めたい!という方には向かない自転車だと思います。自転車を過酷に扱う必要があるという環境でないのならば、他のスポーツ自転車が向いているのではないでしょうか。
マウンテンバイクはこんな方におすすめです
・悪路を走りたい
・世界で自転車旅行がしたい
・できるだけ丈夫な自転車が欲しい
クロスバイク
クロスバイクとは、ロードバイクとマウンテンバイクの良いところをとったような自転車です。
こう書くとシクロクロスと被っているように思えますが、あちらがロードバイクから生まれたものなのに比べ、こちらはマウンテンバイクが着想の元となっています。悪路を走ることができるマウンテンバイクをより綺麗な舗装された道でも速く走ることができるよう生み出されたのがクロスバイクです。速さ寄りのシクロクロス、丈夫さよりのクロスバイクといった感じでしょうか。
特徴はシクロクロスとは違い横に真っ直ぐに伸びた一直線のフラットハンドルです。このハンドルは馴染み深く、自転車に乗ったことがある方ならすぐに乗りこなすことができます。また、ハンドルを握るとき、自然と体が上向きになり、視界を広く取ることができるんです。
そして、クロスバイク特有の長所として、シクロクロスよりも価格が安く、たくさんの種類があるということがあげられます。
シクロクロスはクロスバイクに比べて高価なので、能動的な買い物になると思われます。「あれもしたい、これもしたい。だからシクロクロスを買う」といった感じですね。
それに比べ、クロスバイクは「とにかくスポーツ自転車に乗ってみたい」という方が「あれができたらいいな、これもできたらいい」というように受動的な買い物ができるというのが大きな強みです。
もしかしたら自分はサイクリングが長続きしないかもしれない……そんな方が最初に買う自転車としてクロスバイクはこれ以上ない性能になっています。
そんなクロスバイクのデメリットですが、フラットハンドルなので姿勢を変えることができず、長距離を乗り続けると疲れがたまりやすくなります。そして、よく言えば万能、悪く言えば器用貧乏な点があげられるでしょう。
クロスバイクはこんな方におすすめです
・趣味としてサイクリングを始めようと思っている方
・色々な乗り方をしたい方
・安くスポーツ自転車を手に入れたい方
軽くではありますがスポーツ自転車の説明をさせていただきました。
21世紀現在、人類は車や飛行機によって快適に世界を移動する術を獲得しましたが、移動それ自体に価値を見出す自転車は他に類を見ないオモシロイ乗り物として(あと運転免許を持っていない方への最高の足として)今も愛されています。
あなたがこの記事を読んで、自転車に対して興味を持って頂けたならこれに勝る喜びはありません。
ヘルシーな趣味として、サイクリング いかがでしょうか。