テントを立てずに外で寝るときに虫除けスプレーを使用してはいけないという話

皆さんこんにちは。

夏真っ盛りです。こんな季節なのでアウトドアも盛んになり、外で寝る機会もぐっと増えていきます。

というかこんな時分でなければ野宿はそうそうやらないでしょう。

家という立派な建物があるのですから好き好んで野宿をする必要はありません。

前に終電を逃して最寄駅まで電車で一時間という場所に取り残されたとき、歩いてどこまで帰ることができるかという試みをしたことがあります。

深夜のテンションと夜の匂いににわくわくを掻き立てられながら人がいない住宅街を歩いていると、連なる家がなんとなく「巣」に見えてきて

”ああ、人間はこんな立派な巣を作ることができるんだなぁ。盗みも働けないや”

と感嘆した記憶があります。家というのは本当に素晴らしいです。大工さんに感謝。

しかし、安定の中に身を置いていると、危険に晒されたくなるのも人間の性です。特にオトコノコにその性質はより強くあります。

そんなわけで、野宿をするときに我々を最も脅かす存在である「蚊」の対策法について紹介していきたいと思います。

虫除けスプレーは寝るとき役に立たない

「蚊」の対策として真っ先に候補に挙がるものとして、虫除けスプレーがあります。しかしこれは、こと野宿という場面においては役には立ちません。

虫除けスプレーは、”ディート”という虫を寄せ付けない成分が配合されており、それを体の表面に吹き付けることによって虫刺されを防ぎます。

この”ディート”ですが、虫を”寄せ付けない”のであって、”殺す”のではありません。

私も夏場にテントなしで野宿をしたときに寝る前虫除けスプレーを体中に吹き付けてから寝たのですが、確かに蚊は刺してはきませんでした。

刺してはこなかったのですが、私の周りをまとわりついてきました

頑張って顔にもしこたまスプレーを浴びせたので顔も刺されませんでしたが、蚊は刺せる場所を探して周りをうろうろし始めたのです。

羽音は鳴り止まず、つんつんと蚊が私の顔や身体をつつき回してとても寝るどころではありませんでした。

結局その日はほとんど眠れず、朝になって気づくと、スプレーの効果も弱まっていたのか普通に蚊に刺されていました。

蚊取り線香が最強

蚊に敗北した次の日、私は大角海浜公園キャンプ場を訪れていました。そこは無料で使え、愛媛県の最北端にあるとても素敵なキャンプ場でした。

そこで懲りもせずまた野宿をしようとしたのですが、夕飯の時点から十匹以上の蚊が私に集ってきました。

閉口しながらパスタを茹でていると、地面に落ちている”それ”に気づきました。

”それ”は前に誰かが使ったのであろう蚊取り線香の端っこでした。

数センチのカケラを拾いあげ藁にもすがる思いで火を付けると、あの夏特有の香りが辺りに充満し、あれほど熾烈だった蚊の攻撃がピタリと止んだのです。そのときのすき焼きふりかけをかけたパスタの味を私は忘れられません。

勝利の味を噛み締めつつ、10分も経たずに力尽きた誰かの置き土産に感謝し私はキャンプ場を後にしました。また蚊に囲まれる前にとにかく蚊取り線香を手に入れたいという一心で。そうしてその夜から私の快眠は約束されたのです。

まとめ

虫除けスプレーは、活動中であれば立派に仕事を果たしてくれます。蚊取り線香より持ち運びやすく簡単に使える点で大きく優っています。

その点蚊取り線香は、持ち運びや使用しながらの作業には不向きですが、その場に留まり続ける状況では他の追随を許しません。灰が残るので後始末はきちんとしましょう。

ベープも電池を使いますが効果があります。持ち運びもしやすいのでこちらのほうが良いのかもしれません。

用途に合わせて虫除けグッズを上手く利用すれば蚊など恐るるに足りません。

しかし

できるのであれば

テントの中で眠りましょう。それが確実なのですから。

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